東京都内→長野県へ ひとり親の子連れ地方移住 5つのメリット・デメリット

5年ほど前、都内から長野県に当時5歳の息子を連れて母子で引っ越しました。モラハラ夫から逃げるために夜逃げ同然で別居したため、当時は住む家もなく、子供も小さくまだまだ手がかかり全てが大変でした。あれから月日がたち、今ではすっかり生活も落ち着きました。地方で子育てしてみて分かった「メリット」「デメリット」を解説していきます。

子連れで地方移住のメリット

子供がのびのびと育つ

長野県は、とにかく自然に囲まれていて環境は最高!見渡せば山々、川の流れる音、虫の声、野鳥、草花、野生動物など、いつもすぐそこに自然があります。山の傾斜を利用した大型アスレチック公園がいくつもあり、子供の遊びは自然と外へ向かうようになりました。好奇心の塊のような子供は、虫や鳥が大好きで見つけるとすぐに追いかけ、理科が得意なのはこの環境のお陰なのかもしれません。都内とは違ったのんびりとした空気は、子供にとってはのびのび成長へとつながり、親にとってはゆったり子育てができる環境です。

安心して暮らせる

繁華街が少なく人口も少ないからか?子供を巻き込むような犯罪は少ないように感じます。都内で暮らしていた時よりも、圧倒的に防犯お知らせメールが少ない(都内にいた時は、「〇〇小学校付近で不審者による声掛けあり、手まねきがあった」など、頻繁に防犯お知らせメールあり。)都内では、1年生でも6年生でも、男の子でも女の子でも一人でもウロウロしている子供は危ないと思っていつも見ていました。長野では小窓を開けてちょっと出かける…みたいな家もたまに見かけます。よくも悪くも防犯意識はやや低い感じです。子供が通う小学校では、近所の子供たちが集まって一緒に通学する「集団登校」が行われており、下級生の面倒を上級生がみるというシステムがあり、下校時も集団下校のため登下校は安心です。

いじめがない(学校、学年、子供のタイプ、地域にもよる?)

子供の通っている公立小学校はいじめもなく、男女問わず仲良く遊んでいます。(小学校高学年ですが)LINEで仲間外れなどもなく、スマホを持っている小学生がそもそもまだ少ない。スイッチのゲーム内で会話しながら遊んだりもしますが、子供の学年ではいじめや仲間外れはないようです。(少し上の学年ではいじめや仲間外れもあったようで一概には言えませんが・・・)転入、転校で子供の入れ替わりが激しい公立小学校で、そういった地域性もありそうですが子供の人間関係(子供の親同士の人間関係でも)今まで困った事は一度もありません。

安くて広い賃貸!生活費も安い

我が家は市内で2DK(40㎡)駐車場一台、駐輪所あり、家賃40,000円(管理費込み)です。小学生と2人暮らしなら余裕で過ごせる広さです。最近また引っ越したくて都内賃貸を検索しているのですが、都内で同じような条件(駐車場なし)で、だいたい9万~くらいはかかります。周りは比較的持ち家の方が多いのですが、賃貸に住む友達に聞いてみたところ、2LDK(家賃5~7万)、一軒家(家賃6~10万)でした。場所にもよりますが、山に近い地域はもっと家賃は安いです。家賃が安いと生活費全体が抑えられるため、月々だいたい15万~18万(各種手当含む)の収入があればひとり親でも十分暮らしていけます。少し特殊かもしれませんが、フルーツや野菜などはご近所さんからいただくこともあります。(野菜をつくっている方、親戚に農家さんがいるなどでおすそ分けでいただく)都内から移住した山に住むAちゃん一家は、野菜はご近所さんからいただくことが多いとの事でした。長野あるあるなのかもしれません。

母子家庭の手当が厚い

市区町村によりひとり親手当は変わってくると思いますが、我が家のエリアは手当があついです。所得により受給額は変わってきますが、児童扶養手当、子供の学費の援助、学童保育費が減免になるなど、ひとり親家庭への手当が厚いと思います。関連記事はこちら→ひとり親手当 母子家庭手当 簡単まとめ シングルマザーの賢い生き方で検索してみてくださいね。

都内ほど物が溢れていないため自然と物欲が減ります。見栄をはる場所もないからかな…

 



子連れで地方移住のデメリット

職種が限られる

引っ越し=転職ですよね。ファッション大好きで地方から東京にでていた私としては、地方に引っ越したらどんな仕事に就くのかを一番悩んでいました。移住前から検索していましたが案の定、地方には地方の仕事しかありません。もちろん地方にも大手企業の支店などはありますが、個人的にはなかなか微妙でした。あと、これは母子家庭あるあるですが「お子さんの面倒を見る人は、あなた以外にいますか?」問題です。これは面接で必ず聞かれます。我が家は近くに親族がおり、今は頼れる場所がありますが、知り合いゼロ、助けてくれる人ゼロだと正直キツイような気もします。(ハローワークでも言われました。)今はリモートワーク可能な会社もあるので、以前よりは仕事を選べますが、それでも思ったような仕事には付けないと覚悟しておいた方が良いです。生活にかかるコストは安いので、数年で生活の基盤とある程度の資金をつくり、子供の成長を待ちつつ自身はキャリアアップし、時がきたら次のステップに進む・・・そんな流れをイメージしておくと好きな仕事への道が開けるかもしれません。(私はその流れで現在はチャレンジ中ですww)

近所づきあいが頻繁に発生する

確実に近所付き合いが発生します。まず地域の子供会に誰もが入会します。(ほぼ強制入会で数千円の会費制です。ちなみ区費は別途数千円が毎年かかります)以前、ご近所に住む海外から来ていたが方が子供会に入会せず、少し問題になってました。コロナで行事の中止が多いですが、神社の清掃や〇〇大会、地域の伝統行事など、高学年になるほど付き合いが濃くなっていきます。子供同士のコミュニケーションの場が増えてメリットもありますが、そういった行事やご近所付き合いが苦手な子供や親にとっては苦痛だと思います。

子供の学力低下

地方では塾や習い事など通っていない子供も割と多いため、良くも悪くものんびりとしてしまいます。都内のような競争社会は感じずらい環境で、刺激は少ないように思います。都内では、幼稚園、保育園のころから塾やスポーツ、習い事などに通うことが当たり前で、習い事の種類も多く、教育熱心な親御さんも多かったのですが、地方だとほんの一部な印象です。子供にとって良かったのか悪かったのか、これは後々になってみないと分かりませんが、学力的には都内より劣っているように感じます。住む場所や環境は影響を受けやすく、とても重要なのかもしれません。

車と運転免許がないとキツイ

移動の手段はどこにいくのにも車なため、運転免許と車は必須です。長野はバスや電車も本数が少なく車がないと正直厳しいです。都内から引っ越してきた家族、ひとり親家庭、単身赴任の方、どのご家庭でも車を所持しており「車を持っていない世帯」の方と出会ったことはありません。それくらい車必須な環境です。冬は雪が降るため、もしも病院にかかることがあれば、小さな子供を自転車に乗せて移動することがあれば大変です。習い事、病院や保育園の送迎、普段の買い物なども車がないと不便です。車の維持費用に年間数万円かかります。

冬は自宅でも会社でも「雪かき」しないと生活ができない。雪のよせ方でご近所トラブルもあるようなので注意が必要

 



最後に

モラハラ夫との生活を続けるべきか、離婚がもたらす子供への影響はどれくらいなのか、別居してからの生活はどうなるのかなど、なかなか行動できず数年も悩んでいましたが、あのとき決断していて、本当に、本当に良かった!!と今では思います。都内から長野県にきて大変なこともたくさんあり、子供が成長していく中でこれからもっともっと大変なこともあるかもしれませんが、それでも当時のメンタルギリギリの毎日より、ずーっとずっと幸せでたくさん笑って過ごせると思います。
もし今あなたのメンタルが限界だったとしたら、少しずつ情報を集めたり、自立するための準備をしていくことをおすすめします。別居・離婚が必ずしも正解とは思いませんが、自分を大切に、現状維持することに頑張りすぎないでください。あなたとお子さんが少しでも楽しく幸せであるように!

コメント

  1. ワカ より:

    こんばんは
    初めてメールします。
    ちょうど今、夫(夫には自覚なしらしい)からのモラハラに逃げて長野県内で引っ越しし別居して離婚調停申し込んだばかりの私でたまたま記事を拝見しました。
    涙が止まらないです。6歳と1歳の子供と逃げましたが、離婚裁判で普段は世間体も職業もしっかりしている夫のため子供を親権や監護権で取られるのではないかという不安が大きくて涙が自然に出てきてしまっています。こんなに万が一負けた時恐怖なら離婚しないで我慢して心を死にしたほうがいいのではないかとさえ思います。
    子供の笑顔に励まされる日々です。
    記事ありがとうございました。

    • mirai より:

      ワカさん
      はじめまして、みらいです。
      コメントメールいただきありがとうございます。

      子育てしながらモラハラに耐え、たくさん苦しんで悩んで決断して行動されたんですね。
      すごくすごく頑張っている状況が目に浮かびます。
      新しい環境と先が見えない現状に、今が一番不安で苦しいですよね。
      今、近くに頼れる人はいますか?(家族、友達、親族、弁護士、市区町村の担当者など)
      一人で頑張りすぎていないか心配です。

      私のケースは別居前に弁護士に相談する機会があり、都内から長野県と転居先が遠方という事もあり
      調停から弁護士に依頼しました。(当時相談していた自治体の担当者からモラハラ専門の弁護士を
      こっそり紹介してもらいました。弁護士は初回相談無料、依頼すると費用が発生します。)

      弁護士いわく、親権は「どちらの親と一緒にいた方が子供にとってより良い状況かを総合的に判断される」ようでした。
      ですので別居当初は半年仕事に就けなかったのですが仕事を見つけて養っていく姿勢を見せたり、親が近くにいたので
      協力者の存在をアピールし、ひとり親の友達にも助けてもらいながら子育てしていく環境を少しずつ整えていきました。
      経済力や肩書があっても、夫は家事や子守りは代行業者に頼む予定を主張し、本人が子育てをしていく姿勢が見られず、
      最終的に親権は私になりましたが、お互い親権にこだわっていたため決まるまで時間はかかりました。

      今は不安かもしれませんが、別居してよかった!あの時の判断は間違っていなかったんだと思える日がきっときます!
      ワカさんの心と体も大切に、子供達をたくさん抱きしめてここから幸せになるためにお互い頑張りましょう!
      また何かあればコメントお待ちしています。
      長文お読みいただきありがとうございます。

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